『無敗営業/高橋浩一』

ビジネススキル

こんにちはシュニーです。

2発目はまたしても営業に関しての本!

正直、sales isと真逆のことを言っていたらどうしよう・・・

なんて思っていましたが、

全く違う角度からのアプローチでこれまた大変勉強になりました!

さてさて、ここで問題です。下記○○に入る言葉を予想してみてください!

「営業において最も大事な事は、お客様との○○をなくすこと」

本書は終始、○○について語られており、

その解消法をデータをもってして細かく教えてくれています。

著書「無敗営業」とは?

概要

本書は営業に必要な要素を

「3つの質問」「4つの力」に集約した内容となっており、

営業成績NO1の超人が、自分がやってきたことを自慢のごとく語るものではなく、

・「営業とお客様はどこでズレてしまうのか?」
・「ズレを起こす営業とそうでない営業の違いとは?」

といった構造から考えていくもので、

誰でも実践可能な“再現性”の高い内容となっております。

本書執筆に至るまで

「8年間コンペで負けていない男」

著者の高橋さんは今でこそコンペ負けなしの実績を誇っておりますが、

小学生の頃は超がつくほどの”人見知り”だったらしく、

クラスメイトに話かけられるだけで顔が真っ赤になるので、

みんなからは「モモちゃん」と呼ばれていたみたいです。笑

そんな高橋少年でしたが、

「自分を変えたい」と一念発起。

営業のアルバイトの経験を通して”売れる仕組み”を学び、

25歳にして企業研修の会社を設立。

その後、多くの苦難を乗り越え今の立ち位置を確立し、

今では、講演でキャパ300人の会場を満員にするほどに、、!

そんな高橋さんだからこそ伝えられる再現性の高い内容が

本書には詰まっています。

ポイント整理

本書の副タイトルでもある

「3つの質問」「4つの力」について簡潔にわかりやすく纏めます✍

説明に入る前に・・・

本書では様々なアンケート調査をもとにお客様心理を紐解いてるのですが、

「今まで出会った中で最高だった営業マンの特徴は?」

と聞いたところ一番多かった理由が、

「わかってくれる・意図を汲み取ってくれる」でした。

大半の営業マンがこれをできていないがためにお客様との間にズレを作ってしまっています。

3つの質問

商談には「楽勝」「惨敗」「接戦」があり、

この接戦を落とせるかどうかが営業のキーポイントとなります。

  1. 「接戦状況」を問う質問
  2. 「決定の場面」を問う質問
  3. 「裏にある背景」を問う質問

「接戦状況」を問う質問

商談後に現在の接戦状況はマストで聞きましょう。

具体的には、

「この後社内ですぐご判断頂けるか、もしくはご検討されるかどちらでしょう?」など。

接戦状況の場合相手は

「競合他社」「保留」「内製化」の3種類があり、

どれと戦っているのかを把握し、それぞれ訴求ポイントを変えていきましょう。

ヒアリングの際、「BANTCH」を聞くと漏れを防げます。

「決定の場面」を問う質問

受注、失注関係なくどの「タイミング」で決断をしたのかを聞きましょう。

これを聞く理由は、

例えば「失注理由」を聞いたとしてもお客様は建前で話すケースが多いです。
(他社の方が安かったから、等)

なので、言いづらい「理由」ではなく、「事実」を聞くんです。

「今回、他社にご決断されたのはどのタイミングでしたか?」

そうすると、”自社の提案後”や”他社の提案後”、もしくは”上司に話したタイミング”

など失注理由に紐づく事柄が分かるので、

そこから理由を紐解いて仮説を立て、次に活かすのです。

「裏にある背景」を問う質問

接戦状況ではまだお客様とリレーションも構築されていないので、

むやみやたらに質問攻めにはできません。

なので、「枕詞」「深堀り」「特定」を使って聞き出すのです。

枕詞

「もし仮に~という点がクリアにされたら…」
「あくまで個人的な意見で構いませんので…」
「御社のビジョン実現のためにお伺いしたいのですが…」

★深掘り

「と、おっしゃいますと?」
「具体的には?」
「なぜでしょうか?」
「他にはございますか?」

★特定

「御社の課題について、特にここ一か月議論されているものは…」
「御社の課題として重要度の高いのはAとBどちらでしょうか」

上記は一例にすぎませんが、お客様の真意を探ってみましょう。

4つの力

  • お客様を深く理解する「質問力」
  • お客様に必要とされるための「価値訴求力」
  • お客様の意思決定を助ける「提案ロジック構成力」
  • お客様と共に段取りを進める「提案行動力」

お客様を深く理解する「質問力」

3つの質問もこの質問力のうちの1つです。
お客様は「会社が求めていること」を聞いてくれない営業に
ストレスが溜まっているとのデータもある通り
ヒアリングをしてズレをなくすことが重要です。
そのための質問スキルが下記3点になります。

①切り込む「聞く」

一方的にお客様に質問攻めをするのはよくないですが、
しっかり聞くべきことは踏み込んで聞くべきです。
そんな時に使える枕詞が下記です。

★状況を説明する枕詞

「前にもお伺いしたかもしれませんが」
「すでにご存知かとは思いますが」

★質問理由を伝える枕詞

「社内決裁を取るために1つだけお伺いしたいのですが」
「頂いたお時間を無駄にしないために・・・」

②深掘りして「聴く」

1.発言内容を明確にする質問
→「と、おっしゃいますと?」

2.詳細を聞き出す質問
→「具体的には?」※具体化

3.発言の背景を聞き出す質問
→「なぜでしょうか?」※抽象化

4.全体像をとらえる質問(漏れなく網羅する)
→「他にはありますか?」

3.具体化する「訊く」

深掘りできたらあとは細かく具体的な内容をヒアリングしていきましょう。

その際、いわゆるオープンクエスチョンだと範囲が広く答えづらく、

クローズドクエスチョンだと選択肢がなさすぎるので、下記2つを使いましょう。

1.条件付きオープンクエスチョン
→「御社の課題に関して”特にここ1か月”で議論されているものはなんですか?」

2.選択肢付きクローズドクエスチョン
→「課題にはどんなものがありますか?例えばビジョン、戦略、マネジメントなど…」

お客様に必要とされるための「価値訴求力」

1の質問力を駆使しようとしても、
お客様との関係性が浅いからなかなか聞き出せない。
なんてこともあるのではないでしょうか。
そんなときに役立つのが「価値訴求力」です。

価値訴求力=価値を与える=借りを作る

1.「労務提供」
→お客様の作業をこちらが担う。助けてあげる。
 (例)上司報告の際の資料の作成などの面倒な作業を請け負う。

2.「好感・共感」
→自分から心を開いてパーソナルな話をしたり、
 お客様の知らない秘密の情報を共有したりする。

3.「情報提供・人の紹介」
→お客様が欲しいデータを先回りして提供したり、
 アンテナが立ってる情報を持ってる人に繋げたり。

借りを作ることで、
お客様に「なにかしてあげなきゃ」と思わせることが大事です!

お客様の意思決定を助ける「提案ロジック構成力」

提案の際のお客様の営業に対する不満として
「提案書がテンプレート」というのはよくある話です。
しっかりとお客様1社1社に対しての提案をすることが大事で
提案内容がズレないよう、着実にステップを踏んでいきましょう。

1.引き出すヒアリング
→質問力の箇所です。

2.まとめるヒアリング
→お客様との目線がズレていないかを確認するため、
 改めて課題はなんなのか、ゴールはどこなのかを明確にする。
 合わせて「BANTCH」を用い漏れをなくす。

3.要件の確認
→要件を整理し、提案内容=方向性が正しいかを確認

ここでは目線を合わせることが求められます。
自分の認識でお客様の認識にズレがないかを再確認しましょう。

お客様と共に段取りを進める「提案行動力」


これまでの3つの力を駆使して提案をした後、
しっかり受注するまでのクロージングできるかが大事になってきます。
そのための最大のポイントは、
「お客様とコミュニケーションをとれる状態にしておく」ことです。

具体的に、
ハイパフォーマーと呼ばれる方は、
商談の前後にも密な連絡をとるようです。
(=ズレをなくすため)

また、提案後にお客様と連絡が途絶えてしまう…ということもあります。
その時のために有効なのが、

「応えなくても怒られない宿題」を用意しておくこと。

具体的には、
商談中にぽろっと出た話に対して、
「その件について参考になるデータがあったと思うので送っておきますね」
のような形でこちら側から宿題を作る。

そうすることで、
「状況どうですか?」「進捗はしましたか?」
のような迷惑がられる連絡をせずに接触をすることができます。

以上の3つの質問と4つの力をもってして、
接戦案件を確実に、着実に自分のものにしていきましょう。

感想

いやあ面白かった!

営業の根本から具体的なhow toまでみっちり書かれていてとても勉強になりました。

特に本書が他の営業本と違うと感じた部分は、

普段聞けない「担当者の本音ベース」で話が展開されていくところです。

お客様が何を考えていて、なにを営業に期待しているのか、

それができていない営業とのズレはどんな場面で起こるのか、

等、アンケート調査を実際に行って得られた生の声が学べる唯一無二?の良書です。

最後に、冒頭のクイズの答えは「ズレ」でした。(すぐ分かりましたよね汗)

これを機に自分もお客様がどう感じているのか、という観点で営業活動を頑張ってみます!

ここまで読んでいただきありがとうございました🐈

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